健康食品通販コンサルティング 健食通販道(3)

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健康食品通販コンサルティング 健食通販道

健食通販道(3)




 健食メーカーが健食通販を立ち上げる事は、物作りから全く別な販売事業を展開する事になる。
 事業には昔から「人・物・金」の3大要素が必要と言われている。
 通販事業における「人」とは単に経営者や担当者の事だけでなく社外の協力会社も含めた人のことを言う。
 どんな事業でも同じかもしれないが、通販事業は特に自社完結がしずらい事業である。仕事の全てが社内で出来れば良いが事実上無理である。商品パッケージ、カタログ製作、写真、印刷、広告、コンピューター等仕事の区分毎に多くの専門家が携わる事になる。しかも価格が有って無いような仕事が多く、例えお金を沢山支払っても必ずしも最良の出来映えになるとは限らないクリエィティヴな仕事が多い。
 社外の専門家をお金だけで引き付けようとしても、うまく行かないケースが多く、逆に直接の担当者が意欲を持つと持たないとでは、事業遂行の成否にかかわってくることが多い。
 新規に通販事業を本格的に立ち上げる時に、私は当面必要な専門家を集めプロジェクトチームを作る事がある。チーム自体は費用が掛かる訳ではないが、それぞれの専門分野で前向きの提案をしてもらい、具体的に仕事が発生した場合には、その人に発注するのが暗黙の了解事項である。
 専門家をチームの一員として、事業成功への仲間にしてしまう。そんな専門家のノウハウを自発的に引き出し、他の専門家との調整をし、経営者に決済をしてもらうのもコンサルの仕事の一つである。

 「物」とは、商品だけでなく販売システムや利用する媒体のことを言う。健食のほとんどはリピート性の高い商品が多く、「売れ続く商品作り」「買い続け易い仕組み作り」が重要なポイントである。
 利用する媒体も商品に合った媒体選択が重要で、まるで商品イメージに合わない媒体を利用してはならない。
 健食の多くは個人向けの商品が多いが、中にはファミリー向けの商品も有る。さらに、裏商品と呼ばれる、買っている事を知られたく無い商品も存在する。各々のターゲットによって媒体が違うのは当たり前のことである。

 「金」とは資金の他に協力してもらうマスコミを含めて考える。通販事業での勝ち組を見ていると経営者の持つ経営姿勢、理念、こだわり、という部分が必ず見える。商品が一人歩きして、勝手に売れるケースが無い訳では無いが、一般的には、良い製品が必ず売れる訳ではなく、協力、賛同してくれる人や企業があり、各専門分野のノウハウを結集して初めて成功への土俵に上がることが出来る。
 そこには経営者の我が儘や社内事情等は入る余地が無い。特に健食は顧客の健康という大事な部分を補完しているので、なをさら注意しなければならない。
マスコミはニュース性、話題性によっては取材記事としてPRしてくれることが有る。商品自体にニュース性が無くても、採用したキャラクターや原料、地域によってはニュースとして扱う場合がある。少ない広告宣伝費で何十倍の効果を上げることが出来る場合も有るので、マスコミは上手に利用した方が良い。
 最近では大企業の異業種から、健食通販へ参入してくるのが目立っている。新聞に一面広告を出したり、テレビでCMを流したりして資本力を見せつけているが、大成功している話はあまり聞いた事が無い。
むしろ、あまり調子の良くない話が多い。理由は様々であろうが、私は4つの理由が有るように思っている。

 1つ目は、会社の組織的な問題である。通販事業は決して本業の片手間で出来る事業ではない。組織的に独立した事業部であったとしても予算、人事、考課、裁量権等で問題が有る。
 大企業で成功している企業や、まずまず善戦している企業の多くは別会社としているケースが多い。
 健食ではないが、以前に都内にある某デパート通販に関与した時の実話であるが、全くひどいものであった。デパート本隊からは、商品仕入れ、物流などで継子扱いされ、配置された要員は窓際族扱いにされていた。
 デパートマンにとってはデパート本隊での活躍が評価の全てであり、まるで左遷されたような精神状態で、まるでやる気がなかった。商品はバイヤーが持ち込む「売れそうも無い物」を扱い、義務的に広告をし、売れない言い訳を考え、本隊へのカムバックばかりを考えていた。
 高島屋や三越のように通販の歴史が古いデパートは店舗と通販を上手に両立しているが、多くのデパートは社内での理解度が低く苦戦し、撤退したケースが多いのも頷ける話である。
 例外的に苦労しながらも社内の難局を乗り越えたのは東急ぐらいであろう。そもそも、デパートの販売手法は、様々なイベントや催事をし、集客して買わせることにある。
 それが通販となると集客しないで買わせる手法となる。全く販売手法が異なる事をする訳だから両立はかなりむずかしい。

 2つ目は、責任者・要員の問題である。通販事業の責任者には経営的な感覚が必要である。
 サラリーマン感覚では絶対になし得ない事業である。通販事業は特殊な経験とノウハウが命である。リサーチ・テスト・検証を永遠に繰り返す事業である。何時人事異動で通販事業以外に移動するか解らない状態では、必然的に業務に身が入らないし、長期的な販売戦略など出来る訳が無い。顧客から見ると顔が見えない企業に写る。

 3つ目は、勉強不足と裁量権にある。本隊とは全く業態が違う通販事業に勉強不足の責任者が就任し、それまでの経験、体験だけを基に判断し、なかなか新たな事業を理解しようとしない。通販事業に無知な上司が裁量権を持つ程悲劇的なことは無い。
 以前に大企業の健食部門のコンサルをしていた時の話だが、「広告を打ったら、必ず見合う売上が有るんですよね?」「なんで年に何回もDMを出すのか?」「部門間のネゴが終了し、稟議決済が降りないとダメ」「前例がないから」等と言われたことがある。笑い話の様だが本当の話である。
 通販事業の責任者には、時に即断即決を要求されることが有り、タイミングを逃すと売れなかったり、費用的に高くなる場合がある。

 4つ目は大企業病である。大企業としてのプライドだけは異常に強く、ネームバリューだけで売れると本気で思ったりする。自分達で苦労せずに、すぐに仕事をアウトソーシングすることを考える。しかも、費用対効果よりも名の通った会社でなければ了承せず、わざわざ費用の高い会社を指名したりする。勘ぐる訳ではないが、仕事をする前から、上手く行かなかった場合の言い訳を考えているとしか思えない。

 これまでの事項を纏めてみると、健食メーカーが通販参入する場合
  1. メーカー本隊とは別会社にし、人事は当分凍結し、責任者に権限と責任を持たせた方が良い。
  2. 責任者は勉強しつつ、専門家の話を良く聞いた方が良い
  3. 経験の豊富な企業・人を味方にした方が良い
  4. アウトソーシングする前に自分達で苦労し、汗水を流してみること。
  5. アウトソーシングする場合は費用の安さで決めず、費用対効果で考慮する事。
  6. 社外ブレーン的なプロジェクトを組織し常に最新情報の収集と戦略眼をもつ事。
実戦行動に移る前にこの程度の心構えはして措くべきである。


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